見どころが多いヴィチェンツァのContra Santa Coronaです。
その通りに面して建っているのが、バロック様式のPalazzo Leoni Montanariです。
繊維業で財を成したジョヴァンニ・レオーニ・モンタナーリは爵位を切望していましたが、爵位に相応しい邸宅の建築を考えるに至り、1678年から建設工事が始められ、18世紀後半に完成したのがPalazzo Leoni Montanariです。
建築家が誰であったのか、今となっては明確になってませんが、恐らくロンバルドの建築家ジュゼッペ・マルキがパッラーディオの建築様式を取り入れて設計したであろうとの説が有力とされてます。
1808年、Palazzoは、モンタナーリ家からジローラモ・エジーディオ・ディ・ヴェーロ伯爵に売却されました。売却に伴い、邸宅の一部の内装が伯爵の好みである新古典様式に改められました。また、ヴェーロ伯爵は有名な美術コレクターでしたが、彼の収集物がこの美術館展示の一部になってます。
1908年までに、Palazzoは伯爵家からアンブロジアーノ・ヴェネト銀行(現インテーザ・サンパオロ銀行)の所有となりました。
1999年、伯爵家の収集物を含むインテーザ・サンパオロ銀行保有の美術品を展示するために、開館したのが現在の美術館です。
公開されている各部屋の装飾、18世紀のヴェネツィア絵画、ロシア・イコンなどが見所の美術館です。
入館しました。
中庭を経て展示室に向かうようになってます。
井戸?
入口ロビーの装飾は、彫刻家アンジェロ・モリナーリによるものです。
展示室は階上にあります。
会議室、講演室?に出ます。
アポッロの間
アポッロの間のフレスコ画は、ジュゼッペ・アルベルティ(カヴァレーゼ、1640‐1716)によって制作されました。
次は「古代ローマの間」です。
「古代ローマの間」のフレスコ画は、フランチェスコ・ポッツォ(クレマとヴィチェンツァで17世紀末に活動)によって17世紀末に描かれました。
「古代ローマの間」の展示は、エトルリア遺跡からの出土物です。
次の部屋です。
四大陸の間と呼ばれてます。
スタッコ彫刻とフレスコ画で装飾されている部屋です。
スタッコ彫刻は、ジローラモ・アリプランティ(コモ、1650c‐1690以降没)とアンドレア・ペッリ(ヴェネトとトレントで17世紀末活動)によって1688年に制作されました。
フレスコ画は、ジュゼッペ・アルベルティの作品(1688)です。
暖炉上の装飾は、18世紀第3四半世紀にフランチェスコ・ロレンツィ(ヴェローナ、1723‐1783)によって行われました。
次は「真実の間」です。
天井のフレスコ画は、ジュゼッペ・アルベルティの作品(1688)です。
スタッコ彫刻は、ジローラモ・アリプランティとアンドレア・ペッリの作品(1688)です。
(つづく)
コメント
コメント一覧 (2)
毎日の更新に感謝してます。
本美術館のことを知らずに、ヴィチェンツァカードで入れるので近くに来た時のオマケの認識で入館しました。パラッツォ内部や遺跡関連の展示はありきたりのものでしたが、イコン展示コーナーで驚嘆したのを今でも覚えてます。
ロシア美術に疎かったですが、本美術館のイコンを見たことで勉強するようになりました。
何時もコメント頂戴し、有難うございます。
私も美術オタクさんと同じです。初めてヴィチェンツァに行った時、この美術館が無かったので、ないものとずっと思っていました。サンタ・コローナ教会に行った時、この美術館を偶然見つけて入館したのが最初です。それが開館から10年以上建った2010年頃だったので、お恥ずかしい限りです。
伯爵の収集への執念みたいなものを感じるイコンの展示です。