ピアチェンツァの9月20日通りです。写真右はサン・フランチェスコ教会です。
9月20日通りの突き当りにドゥオーモがあります。
ピアチェンツァ=ボッビオ司教区の司教座教会、Basilica Cattedrale di Santa Maria Assunta e Santa Giustinaです。教会の格付けはBasilica Minoreです。
ピアチェンツァの最初の司教ピアチェンツァの聖ヴィットーレ(375年没)が司教を務めた初期キリスト教会が前身とされてます。546年、トティラ王のピアチェンツァ占領によって、初期キリスト教会は破壊されましたが、その後、サンタ・ジュスティーナ大聖堂が再建されました。しかし、1117年の大地震によって倒壊してしまいました。
現在のロマネスク様式の建物は、1122年から1233年に建設された3代目のものです。
高さ71mの鐘楼です。鐘楼上部の鉄檻に注目です。
15世紀後半、ミラノのルドヴィーコ・イル・モーロの指示によって作られた鉄檻です。見せしめのために罪人を晒したり、嘲笑の対象にすることが目的でした。
ファサードの左扉横のライオン像
入口扉上の彫刻は、ウィリジェルモとニコロに師事したピアチェンツァの逸名彫刻家によるものです。(12世紀)
詳細不明の入り口扉上ルネッタのフレスコ画
バラ窓
入口扉横の彫刻はニッコロ・ダ・フェッラーラによって1122年に制作されました。名前と1122年が刻まれてます。
柱を支える男の彫刻は、ロマネスクの傑作とされるもので、ウィリジェルモとニコロに師事したピアチェンツァの逸名彫刻家による作品です。
壁龕の彫刻は失われました。
扉が開きました。
三廊式、ラテン十字形、ロマネスク様式の聖堂内部です。
25本の巨大な柱で建物を支えてます。
聖堂の高さは32mあります。
交差ヴォールト
左側廊
聖堂内の装飾はボローニャ派画家たちの作品が中心です。
カミッロ・プロカッチーニ(パルマ、1551‐ミラノ、1629)の「聖母子」
カミッロ・プロカッチーニ(パルマ、1551‐ミラノ、1629)の「慈悲の聖母」
「慈悲の聖母」の上のフレスコ画の詳細は不明です。
右側廊
詳細不明
制作者情報不詳の「最後の晩餐」
詳細不明
逸名画家によるフレスコ画(16世紀初め)
エリザベッタ・シラーニ(ボローニャ、1638‐1665)の「磔刑」
逸名画家によるフレスコ画(16世紀初め)
詳細不明
ジョヴァンニ・バッティスタ・タリアサッキ(フィデンツァ、1697‐カンプレモルド・ソプラ、1737)の「ジットの聖母」
主祭壇と後陣
ピエル・フランチェスコ・マッズッケッリ通称イル・モラッツォーネ(モラッツォーネ、1573‐ピアチェンツァ、1626)による後陣のフレスコ画
ジョヴァンニ・フランチェスコ・バルビエーリ通称イル・グエルチーノ(チェント、1591‐ボローニャ、1666)によるクーポラのフレスコ画
ルドヴィーコ・カラッチ(ボローニャ、1555‐1619)のフレスコ画
グイド・レーニ(ボローニャ、1575‐1642)の「聖ジローラモと天使」
ロベルト・デ・ロンジェ(ブリュッセル、1646‐ピアチェンツァ、1709)の「アレッサンドリアの聖カテリーナの神秘な結婚」
ルドヴィーコ・カラッチの作品
ルドヴィーコ・カラッチの「キリスト」
ルドヴィーコ・カラッチ(ボローニャ、1555‐1619)の「聖マルティーノと乞食」
ロベルト・デ・ロンジェ(ブリュッセル、1646‐ピアチェンツァ、1709)の「聖フランチェスコ・サヴェーリオの死」
クリプタへの階段
祭壇前から見た出入口方向
外に出る前にもう一度祭壇を見ました。
外に出ました。
(おわり)
コメント
コメント一覧 (12)
イタリアってのは何処も見どころ満載ですね。
ピアチェンツァには市壁のようなものが残っているようですが、
そちらもご覧に成ったのでしょうか?
コメント有難うございます。
>イタリアってのは何処も見どころ満載ですね。
仰る通りです。
しかし、好みは人それぞれです。買い物、食事が目的で、歴史的建造物や美術などに興味がない人には、ピアチェンツァは不向きでしょう。
ピアチェンツァ城壁の殆どが取り壊されて、5月24日通りや11月4日通りになっているようです。旧市街の市域が広く、旧城壁近くの見所が乏しいので、市壁は見てません。
>旧城壁近くの見所が乏しいので、市壁は見てません。
グーグルストーリートで見ても、そんな感じがしました。
>食事が目的で、歴史的建造物や美術などに興味がない人には、ピアチェンツァは不向きでしょう。
なるほど。
ピアチェンツァは1泊すれば十分ですが、近郊に日帰り遠足に最適なボッビオ、カステッラルクァートなどの町村(バスで往復できます)があるので、ピアチェンツァで数泊しても飽きることがないでしょう。
ボッビオとカステッラルクァート検索してみました。
どちらも、見どころがコンパクトに凝縮した町のようですね。
でも、軟弱者には厳しい坂の町みたいです。
イタリアの最も美しい村は、一般人によって選ばれた町ではなく、
加盟要件を満たせば参加できる「クラブ」のようなもだそうです。
要件の中に”美的な景観”と言う項目があり、
カステッラルクァートの住民が美観の為に努力していたのは、
その為も有るかもしれません。
本年もよろしくお願いいたします。
イタリアの「最も美しい村」は玉石混交です。
ボッビオとカステッラルクア―トは、その中でもマシな方に入ります。
一般論として、
小さな村➡繁栄していない➡金が豊富とは言えない➡有名な建築家や芸術家を雇う余裕がない➡芸術作品や立派な建造物が少ない➡見所が少ない➡観光客にとって魅力が乏しい
が成立します。
「最も美しい村」のうち、約50~60箇所に行きましたが、再訪したいと思った村は2,3に留まります。私の結論は、「最も美しい村」に行くことはコスパが悪いということでした。行くのが結構大変な割には見所が限られ、時間が余って時間潰しに苦労しました。また、食べる所、特に夕食をとることに苦労させられました。(人口が少ないので、晩に営業しても客が少なくペイしないのでしょう)
自分からボッビオ、カステッラルクア―トと書いてなんですが、「最も美しい村」に行くよりもフィレンツェ、ヴェネツィア、ローマ、ミラノなどの芸術作品が豊富な街に、より多くの時間を費やすのが最適と思うようになりました。
そういうことなのですね。
カステッラルクア―トの村歩き編では、肝心の目的地が何度行っても
閉まっていて、行けるのかなの思いました。
行ったことがある「最も美しい村」のうち、少数ですが、再訪した村が幾つかあります。例えば、ブオンコンヴェント、ノルチャ、ブリジゲッラなどです。
いづれも魅力的な村ですね。
ノルチャ、ブリジゲッラはとても坂が多そうです。
ブオンコンヴェントは比較的に足に負荷が低そうですね。
でも、6月で40度とは驚きです。
悪い年に当たったようですね。
2016年の地震の震源地に近い村だったのですね。
ブリジゲッラについては、ライブドアのブログに引っ越しする前のブログに詳しく書きましたが、現在は見ることが出来なくなってます。そのうちに記事の引っ越しをする予定です。監視塔など3か所の高地を除けば、坂が緩やかで足に負担なく見て回ることが出来ます。しかし、3箇所の高台から見下ろすブリジゲッラが一見に値するので、やはり上る必要があるかも知れません。
ブオンコンヴェントは平地にありますが、村から1㎞離れた高台から村の全景が見ることが出来ます。また、その高台の周辺に、トスカーナ名物の糸杉並木道があります。その高台一帯に行くことがブオンコンヴェント観光の醍醐味とも言えそうなので、ある程度の足への負荷は避けられないと思います。
再コメント有難うございます。
ノルチャの歴史は、地震被害と復興であると言っても過言ではありません。
2016年8月から2017年1月にかけて、ウンブリアで4回の地震が発生しましたが、そのうち2回がノルチャ近くが震源地で、教会や博物館宮殿などが大きな被害を受けました。その後に、ノルチャに行きましたが、観光客は復興の邪魔になるだけと思い、直ぐに村を後にしました。その間、50枚ほどの写真を撮りましたが、ブログに載せる予定はありません。