明けましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いいたします。
新年になったばかりですが、来年の今頃はどうなっているだろうと、つい考えてしまいます。こんなことは人生で初めてです。
サンタ・チェチリア祈祷所は写真不可なので、外部サイトから拝借した写真を使用して、祈祷所の壁に描かれたフレスコ画を紹介することにします。
この写真を含めて、以下13枚の写真が外部サイトから拝借したものです。
フレスコ画のテーマは、「聖ヴァレリアーノとその妻聖チェチリアの物語」で、全部で10画面ありますが、ロレンツォ・コスタ、フランチェスコ・フランチャ、アミーコ・アスペルティーニなどによって1505年から1506年に制作されました。
祈祷所祭壇画は、フランチェスコ・ライボリーニ通称イル・フランチャ別称フランチェスコ・フランチャ(ボローニャ?、1447/1449c-ボローニャ、1517)の「磔刑」
フランチェスコ・フランチャ(ボローニャ?、1447/1449c-ボローニャ、1517)の「聖チェチリアと聖ヴァレリアーノの結婚」(1505-06)
ロレンツォ・コスタ(フェッラーラ、1460-マントヴァ、1535)の「聖ヴァレリアーノと回心させる聖ウルバーノ」(1505-06)
ジョヴァンニ・マリア・キオダローロ(ボローニャ、1480c-1530c)とチェーザレ・タマロッチョ(ボローニャ、16世紀初め活動)に帰属する「聖ヴァレリアーノの洗礼」
ジョヴァンニ・マリア・キオダローロは、ロレンツォ・コスタの追随者でした。
チェーザレ・タマロッチョは、フランチェスコ・フランチャの弟子でした。
バルトロメオ・ラメンギ通称イル・バニャカヴァッロ(バニャカヴァッロ、1484-ボローニャ、1542)とビアージョ。プピーニ(ボローニャ、15世紀末生まれ-1575c没)に帰属する「天使によって戴冠される聖チェチリアと聖ヴァレリアーノ」
少し前までは、フランチェスコ・フランチャの作品と考えられていました。
アミーコ・アスペルティーニ(ボローニャ、1474c-1552)の「ヴァレリアーノとティブルツィオ兄弟の斬首」(1506)
アミーコ・アスペルティーニ(ボローニャ、1474c-1552)の「ヴァレリアーノとティブルツィオ兄弟の埋葬」(1506)
バルトロメオ・ラメンギ通称イル・バニャカヴァッロ(バニャカヴァッロ、1484-ボローニャ、1542)とビアージョ・プピーニ(ボローニャ、15世紀末生まれ-1575c没)の「預言者アルマキウスと議論する聖チェチリア」
ジョヴァンニ・マリア・キオダローロ(ボローニャ、1480c-1530c)とチェーザレ・タマロッチョ(ボローニャ、16世紀初め活動)に帰属する「聖チェチリアの殉教」(1505-06)
ロレンツォ・コスタ(フェッラーラ、1460-マントヴァ、1535)の「貧しい人々に財産を寄贈する聖チェチリア」
フランチェスコ・ライボリーニ通称イル・フランチャ別称フランチェスコ・フランチャ(ボローニャ?、1447/1449c-ボローニャ、1517)の「聖チェチリアの埋葬」(1505-06)
祈祷所のキオストロに出ました。
次はサン・ジャコモ・マッジョーレ聖堂です。
ベアート・ジョヴァンニ・ボーノ・ダ・マントヴァ修道士会は、1247年、聖ジャコモに奉献する教会と修道院の建設を決定しました。それに基づいて1267年から1315年に建設されたロマネスク・ゴシック様式の教会です。
聖堂内に数多くの美術作品がありますが、残念ながら内部は写真不可となってます。
サン・ペトロニオ聖堂をはじめ、他の都市に比べるとボローニャの教会は写真不可の所が多いと思います。
15世紀に建物の一部がルネサンス様式に改造されました。
ファサード天辺のヴェネツィア様式の彫刻はMaestri Lombardi制作(1295)です。
ファサード左(向かって)のフレスコ画
風雨、日光に晒されて経時劣化が著しく、聖人の特定が出来ません。
入口扉上ルネッタのフレスコ画
こちらの方は保存状態が良いと思います。(詳細不知)
入口扉左右のライオン像
ファサード横のポルティコに向かいます。
ポルティコの壁にフレスコ画があります。
かなり痛みがあるフレスコ画です。
伝統的にトンマーゾ・フィリッピに帰属するとされてます。
ポルティコ側にも聖堂への入り口があります。
Basilica Minoreに格付けされてます。
聖堂内に入って拝観しましたが、前述のように写真不可なので、私の写真が一枚もありません。外部サイトから拝借して、一部の作品を(その4)で紹介することにします。
後陣と鐘楼
ファサード横に旧修道院の建物があります。
旧修道院壁龕上部のフレスコ画
写真左端の入り口からキオストロに入ることが出来ます。
キオストロと回廊
旧修道院の建物は音楽学校になってます。
キオストロ回廊に置かれたベンチに座って、建物から流れる音楽を聴きながら暫し休息。
(つづく)
コメント
コメント一覧 (7)
明けましておめでとうございます。
本当に、こうして新年の挨拶ができることを心から喜べる2011年の元旦です。
さて、さきほどまでNHKでウィーンフィルの生中継を楽しみました。
指揮はリッカルド・ムーティさんでしたね。ムーティさんはいつぞやシニョレッリさんと偶然を驚き合ったあのザルツブルグ音楽祭の「ドン・ジョヴァンニ」で私は初めてお姿を拝見しました。本当なら、2020年の春の上野に来るはずだったムーティさん。御年80歳。もう日本には来られないかもしれない、そんなことを思いながらテレビを観ました。
イタリア好きになってからはそれ以前に比べウィーンへの興味が薄れてきましたが、それでも軽やかな調べは耳に心地よかったです。
途中でクライバーさんの指揮ぶりが映りましたね。さすがとしか言い様がなく、画面に見入ってしまいました。すてきでした。
シニョレッリさん。先日のレスでもう会えないかたたちのことを話され、寂しがっておられましたが、こうして80歳のマエストロが堂々と指揮されているのを励みにまた前を向いていきましょう。私もいつかもう一度、ムーティさんの振る姿を実際に見ることができる日を楽しみに、今後もイタリアに興味を持ち続けたいと改めて思いました。また細々とイタリア語もがんばろうと少し思います。
では、どうぞよい年でありますよう。お互い健康に留意し明るく生きていきましょう。今年もどうぞよろしくお願いいたします。
> 本当に、こうして新年の挨拶ができることを心から喜べる2011年の元旦です。
アハハ! ケアレスミスですね。
2011年の元旦は、大震災を夢にも思わず平穏な正月を過ごしていました。
> さて、さきほどまでNHKでウィーンフィルの生中継を楽しみました。
> 指揮はリッカルド・ムーティさんでしたね。
ムーティは、長らくミラノ・スカラ座の音楽監督を務めていたので、スカラ座で彼の指揮したオペラを何度も観ました。
現役の巨匠は彼一人になりました。
ティレーマンが素晴らしいと思いますが、脂ぎった所をもう少し薄めると良いと思います。
> イタリア好きになってからはそれ以前に比べウィーンへの興味が薄れてきましたが、それでも軽やかな調べは耳に心地よかったです。
バロックとオペラはイタリアが良いけれど、交響曲となるとイタリアは影が薄いのが残念です。
ウィーンは、未だに「我が夢の街」です。
> 途中でクライバーさんの指揮ぶりが映りましたね。さすがとしか言い様がなく、画面に見入ってしまいました。すてきでした。
昨日放映されたのは、1992年のコンサートでした。出来は、1989年が断然良かったので、抜粋でも良いので、1989年の指揮ぶりが見たかったと思います。
無観客の客席が初めて映った時には涙がこぼれました。無観客であることは承知してましたが、実際にその映像を見るとショックでした。
曲が終わっても拍手、歓声がないので、ムーティがやり難そうでした。声援に応える場がないので、淡々と進んでいたのが、極めて印象的でした。
> では、どうぞよい年でありますよう。お互い健康に留意し明るく生きていきましょう。
有難うございます。
nasakuraさんこそ、明るく生きて下さい。
本年も宜しくお願い致します。
私は録画して、今朝も家事の合間に聴きました。オペラ作品と違って、短いスパンで切ることができるのも、再生するのに便利です。
無観客の座席。シニョレッリさんはあの場にいらしたことがおありなのですね。それで胸がつまられたのですね。
それでも世界中のPCの画面ごしにみなさんが顔を出して拍手して。私は胸が温かくなりました。最後のおきまりの団員全員での新年の挨拶はなかったですね。それが寂しかったです。
それから、ムーティさんのインタビューは英語で話されてましたが、「新年おめでとう」と「日本のみなさん、愛をこめて」をイタリア語で言ってくださって嬉しかったです。やはり母国語が一番ですね。選曲もイタリアらしさが出ていてよかったです。
来年はバレンボイムさんですね。御年80歳。私は彼の「ゴールドベルク変奏曲」のCD(ピアノ演奏ですが)を娘時代から持っており彼に親しんできたので楽しみです。
コメントありがとうございます。
> やはりご覧になってらしたのですね。
途中までは見てましたが、飲んだくれて眠くなったので寝てしまいました。録画してますが、再生するかどうかは分かりません。
近頃のニューイヤーコンサートは、録画を再生することがありません。
> 無観客の座席。シニョレッリさんはあの場にいらしたことがおありなのですね。それで胸がつまられたのですね。
楽友教会大ホールの演奏会には何度も行ってます。
> それでも世界中のPCの画面ごしにみなさんが顔を出して拍手して。私は胸が温かくなりました。最後のおきまりの団員全員での新年の挨拶はなかったですね。それが寂しかったです。
> 来年はバレンボイムさんですね。御年80歳。私は彼の「ゴールドベルク変奏曲」のCD(ピアノ演奏ですが)を娘時代から持っており彼に親しんできたので楽しみです。
バレンボイムの音楽は兎も角、彼の人間性が大嫌いです。
難病で苦しむ妻、チェロの名手ジャクリーヌ・デュ・プレを棄て、ギドン・クレーメルの前妻と同棲した(勿論、デュ・プレと結婚中でした)のですから。同棲するなら妻を看取ってからでしょう。
バレンボイムのレパートリーの多さが異常に感じます。楽譜を単になぞるだけで推敲や解釈に乏しい演奏が非常に気になります。
ダニエル・バレンボイムとデュ・プレの話ですが、それだけではないのをご存知ですか?
デュ・プレの実姉と実弟の共著「風のジャクリーヌ」(訳本あり)によれば、実姉の夫と治療と称して関係があったそうです。この共著を原作にして映画も制作されました。
芸術家は奔放です。
シニョレッリさん、博識すぎます。
ほんと、お互いに芸術家でなくてメノ・マーレ、ですね。
う~ん、でも私は私生活まで気にすると芸術そのものを楽しめなくなる気がします。アッバードのときも同じ話をしました。そこはシニョレッリさんおっしゃるところの”見解の相違”ですね。
ピアニストのサンソン・フランソワのショパンが好きで、少女のころ毎日LPレコードで聴いていました。それが、先日、ラジオが彼の一生に触れ。愕然としました。でも。あのショパンを愛でた私の時間は永遠だ、と思い直しました。
…ときにシニョレッリさん。
こんなにお詳しいのですから、どこかで教えられたらいいのに、と最近思うようになりました。
私の幼馴染が念願だった音大にこのたび合格。ピアノと向き合います。
シニョレッリさんも芸術大学に通われたらいいのになあと思いました。
でも、教わるより教えるほうに回られたられるべきです。いや、からかいでなく本心です。私はこうして知らないことを教えて頂くの、楽しいですよ。
返信ありがとうございます。
> ピアニストのサンソン・フランソワのショパンが好きで、少女のころ毎日LPレコードで聴いていました。それが、先日、ラジオが彼の一生に触れ。愕然としました。でも。あのショパンを愛でた私の時間は永遠だ、と思い直しました。
芸術家の生涯は、波乱万丈です。だからこそ、常人と違うセンスに恵まれるのでしょう。
恐れずに書けば、ピアノ・ソナタは独りよがりの自慰の音楽ですね。
> こんなにお詳しいのですから、どこかで教えられたらいいのに、と最近思うようになりました。
> 私の幼馴染が念願だった音大にこのたび合格。ピアノと向き合います。
> シニョレッリさんも芸術大学に通われたらいいのになあと思いました。
人から教わるのが元々嫌いなので、今から学ぶことは考えられません。自己流が大好きです。
> でも、教わるより教えるほうに回られたられるべきです。いや、からかいでなく本心です。私はこうして知らないことを教えて頂くの、楽しいですよ。
教えるのも嫌いです。何故分からないのかが分からないからです。