イタリア芸術を楽しむ

イタリアの魅力を味わい尽くすには、一生に何度旅をすれば足りるだろう。芸術の宝庫にして、歴史の生きた証であるイタリア。 惹き付けて止まない絵画、彫刻、歴史的建造物、オペラなど、芸術の宝庫であるイタリアを楽しむブログです。 記事は一日に一つアップしています。記事の見方ですが、例えば「ボルゲーゼ美術館の展示作品(その4)」は2017年10月20日にアップしました。各記事にカレンダーが表示されてますが、カレンダー上の2017年10月21日をクリックして頂ければ「ボルゲーゼ美術館の展示作品(その5)」になります。(その3)は2017年10月20日となります。 BY:シニョレッリ

カテゴリ:美術館 > オルヴィエート、ドゥオーモ付属博物館

今回は、オルヴィエートの旧サンタゴスティーノ教会に設けられたドゥオーモ付属博物館別館を取り上げます。
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オルヴィエートのサン・ジョヴェナーレ広場です。


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サン・ジョヴェナーレ広場に面して建つ旧サンタゴスティーノ教会です。


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12世紀頃、この地に既にサンタ・ルチア教会があった記録がありますが、1264年、サンタ・ルチア教会を取り壊し、その上に新築されたゴシック様式の教会です。


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14世紀前半、アウグスティヌス修道会によって修道院が併設され、大規模な教会修道院として18世紀末まで存続しました。


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1481年に完成したファサード


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18世紀末、ナポレオン軍のイタリア侵攻によって、この教会修道院はナポレオン軍の駐屯地として占拠され、1810年に全ての宗教活動を停止しました。それ以降、一度も教会機能を復活することなく現在に至ってます。


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ファサードのルネッタ


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現在、この建物は、主にオルヴィエート大聖堂にあった彫刻を展示するドゥオーモ付属博物館別館として使用されてます。


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単廊式の内部です。


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1724年の修復工事の際、バロック様式に改修されました。


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1980年から1990年に行われた修復の際、殆どの壁が新しく塗り直され殺風景な感じがします。


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天井装飾なし

1980年、オルヴィエート・トーディ地区の歴史文化建造物の修復事業の一環として、この教会が取り上げられ、修復工事が開始され、1990年に工事完了、現在の姿になりました。


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16世紀に描かれたフレスコ画が僅かに残されてます。


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「聖アゴスティーノの生涯」


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フランチェスコ・モーキ(モンテヴァルキ、1580‐ローマ、1654)の「受胎告知」
大天使の方は1603‐1605年の制作


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聖母の方は1605‐1608年の制作
ドゥオーモの主祭壇にありました。


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サンタゴスティーノ教会の剥離フレスコ


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ラッファエッロ・シニバルディ・ダ・モンテルーポ(1504‐1566)の「聖ピエトロ」(1557以降)
オルヴィエート大聖堂にありました。


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フランチェスコ・モスキーノ(1523‐1578)の「聖パオロ」(1556)
オルヴィエート大聖堂にありました。


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イッポリート・スカルツァ(オルヴィエート、1532‐1617)の「斬首された洗礼者聖ジョヴァンニ?、又は死せるキリスト?」(1570‐80c)
オルヴィエート大聖堂にありました。


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サンタゴスティーノ教会にあった剥離フレスコ


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ファビアーノ・ト—ティ(オルヴィエート、?‐1607)の「聖ブリツィオ」(1601)
オルヴィエート大聖堂にありました。


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ファビアーノ・ト—ティとイッポリート・スカルツァの「聖アンドレア」(?‐1599)
オルヴィエート大聖堂にありました。


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サンタゴスティーノ教会の剥離フレスコ


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イッポリート・スカルツァの「福音書記者聖ジョヴァンニ」(1588‐94)
オルヴィエート大聖堂にありました。


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ジョヴァンニ・バッティスタ・カッチーニ(フィレンツェ、1556‐1612/1613)の「聖ジャコモ・マッジョーレ」(1589‐91)
オルヴィエート大聖堂にありました。


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サンタゴスティーノ教会の剥離フレスコ


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ファビアーノ・ト—ティの「聖ロッコ」(1593)
オルヴィエート大聖堂にありました。


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イッポリート・スカルツァの「聖トッマーゾ」(1587完成)
オルヴィエート大聖堂にありました。


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サンタゴスティーノ教会の剥離フレスコ


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フランチェスコ・モスキーノとイッポリート・スカルツァの「聖セバスティアーノ」(1554‐57)
オルヴィエート大聖堂にありました。


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フランチェスコ・モーキの「聖フィリッポ」(1609‐10)
オルヴィエート大聖堂にありました。


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イッポリート・ブーツィ(1562‐1634)の「聖バルトロメオ」(1616‐17)
オルヴィエート大聖堂にありました。


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ピエトロ・フランカヴィッラ(1553c‐1616)の「聖マッテオ」(1595‐1600)
オルヴィエート大聖堂にありました。


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サンタゴスティーノ教会の剥離フレスコ


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ベルナルディーノ・カメッティ(1669‐1773)の「聖ジャコモ・ミノーレ」(1722)
オルヴィエート大聖堂にありました。


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ジャンボローニャ(1529‐1608)の「聖マッテオ(未完)」(1595)
ジャンボローニャに発注された聖マッテオですが、制作の途中で放棄されてしまいました。


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サンタゴスティーノ教会の剥離フレスコ


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フランチェスコ・モーキの「聖タッデオ」(1631‐44)
オルヴィエート大聖堂にありました。


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サンタゴスティーノ教会の剥離フレスコ


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ファビアーノ・ト—ティの「聖コスタンツォ」(1593‐98)
オルヴィエート大聖堂にありました。


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サンタゴスティーノ教会の剥離フレスコ


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ジョヴァン・バッティスタ・ドナーティの「ドゥオーモの鐘」(1770)


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ベルナルディーノ・カメッティの「聖シモーネ」(1722)


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外に出ました。


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ドゥオーモの彫刻をサンタゴスティーノ教会で見るとは、どうもしっくりきません。


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次の部屋です。


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ウゴリーノ・ディ・ヴィエーリ(イタリア中部で活躍した彫金師)の「聖体布容れ」(1338)


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聖具類


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部屋のフレスコ画


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ラッファエッロ・シニバルディ・ダ・モンテルーポ(モンテルーポ・フィオレンティーノ、1504‐オルヴィエート、1566)の「大天使ミケーレ」(1560)


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ラッファエッロ・シニバルディ・ダ・モンテルーポの「竜を退治する大天使ミケーレ」


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ラッファエッロ・シニバルディ・ダ・モンテルーポの「竜を退治する大天使ミケーレ」


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ヤコポ・ダ・ボローニャ(ボローニャ、1465c‐ローマ、1516c)?の「聖母子と二聖人」(15世紀末‐16世紀初め)


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祈るキリストと二天使


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聖母子と聖ジョヴェナーレと聖サヴィーノ


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裾絵


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16世紀のヴェネトの無名画家の「聖母子と聖ジョヴァンニーノ」


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サンティ・ディ・ティート(ボルゴ・サン・セポルクロ、1536‐フィレンツェ、1603)の「砂漠の聖ジローラモ」


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詳細不明 シノピエ?


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ベネデット・ブリオーニ工房の「受胎告知する大天使」(16世紀初め)


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ルドヴィーコ・マッツァンティーの「聖母被昇天」


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ルドヴィーコ・マッツァンティーに帰属する「ジローラモ・クルツィオ・クレメンティーニ伯爵の肖像」(1716)


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18世紀のヴェネト・アドリア海の無名画家の「聖母子」


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17世紀後半から18世紀初めころのヴェネト・アドリア海の無名画家の「聖母子」


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詳細不明


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16世紀後半のヴェネト・クレタの無名画家の「磔刑」(16世紀末)


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アントニオ・ダ・ヴィテルボ通称イル・パストゥーラ(ヴィテルボ、1450c‐1516以降没)の「聖母子」(15世紀末)


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チェーザレ・ネッビアの「キリストの復活」(1584‐87)


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アミルカ―レ・ガレオッティ(オルヴィエート、1832‐1898以降没)の「自画像」(19世紀末)


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アミルカ―レ・ガレオッティの「アンドレイーノ・ガレオッティの肖像」(19世紀末)


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ジャコモ・ピエルッチ(オルヴィエートで17世紀第2四半世紀に活動)の「教会への聖母の出現」


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チェーザレ・フラカッシーニ(1838‐1868)の「オルヴィエートの解放」(1864)


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外に出ました。


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シモーネ・マルティーニ、ルーカ・シニョレッリ、スピネット・アレティーノなどの傑作に酔いしれました。
次は、旧サンタゴスティーノ教会にある博物館別館です。
(つづく)

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バルトロメオ・ダ・ミランダの「聖母子と2聖人(15世紀中頃)


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15世紀末から16世紀初めのペルージャの無名画家の「聖ピエトロ」、「聖パオロ」


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聖ピエトロ


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聖パオロ


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ピントゥリッキオ派無名画家の「聖二コラ」(1495以降)


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ピエロ・ディ・プッチョの領域の「聖ロムアルド」(14世紀末‐15世紀初め)


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ルーカ・シニョレッリ(コルトーナ、1450c‐1523)の「マグダラのマリア」(1504)


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この作品ですが、2012年、2013年頃に修復が行われました。以前と比べて随分感じが違います。


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修復前の作品です。
以前は写真不可なので、修復前の写真は別サイトから拝借しました。


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15世紀末の聖水盤


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ティツィアーノ派無名画家の「ヴィーナスとプシケ」(16世紀後半)


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ルーカ・シニョレッリの「自画像(左)とニッコロ・ダ―ニョロ・フランキの肖像」(1503?)


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ピエトロ・ディ・二コラ・ダ・オルヴィエートに帰属する「聖母子」(15世紀中頃)


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法衣(15世紀末‐16世紀初頭)


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イッポリート・スカルツァ工房の「タベルナコロ」(17世紀初め)


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チェーザレ・ネッビア(オルヴィエート、1536‐1614)の「聖書の物語」、「予言者たち」(1563‐64)


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16世紀末から17世紀初めのオルヴィエートの無名画家の「足を洗うキリスト」


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16世紀末から17世紀初めのオルヴィエートの無名画家の「キリストと聖母の邂逅」


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16世紀末から17世紀初めのオルヴィエートの無名画家の「オリーブ園の祈り」


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チェーザレ・ネッビアの「キリストと使徒たち」(1611‐12)


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チェーザレ・ネッビアの領域の「最後の晩餐」(16世紀末‐17世紀初め)


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ジローラモ・ムツィアーノ(ブレーシャ、1532‐ローマ、1582)の「キリストの逮捕」(1584)


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ジローラモ・ムツィアーノの「鞭打ち」(1575)


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チェーザレ・ネッビアの「聖母の誕生」(1582)


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チェーザレ・ネッビアの「荊刑のキリスト」(1557)


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ロドヴィーコ・マツァンティー(1676‐1775)の「祈る聖母」(1713‐14)


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ジローラモ・ムツィアーノの「ヴェロニカ」(1557)


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詳細不明


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サッソフェッラート?


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チェーザレ・ネッビアの「磔刑」(1573‐74)


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チェーザレ・ネッビアの「カナの晩餐」(1569‐72)


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ポマランチョ(1517/1524c-1597以降没)の「ベテスダの池」(1565)


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ジローラモ・ムツィアーノの「ラザロの蘇生」(1556)
(つづく)

P2150931オルヴィエート大聖堂の横に建つソリアーノ宮です。


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13世紀末から14世紀にかけて建設されたソリアーノ宮です。


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ドゥオーモ付属博物館はソリアーノ宮にあります。
ドゥオーモ関連の展示物が最多を占めてますが、オルヴィエートの他の教会にあった作品も展示されており、その実態は教区教会博物館 Museo Diocesanoであると思います。


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入館しました。


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14世紀初めのオルヴィエートの無名画家の「聖母子とアレッサンドリアの聖カテリーナと福音書記者聖ジョヴァンニ」


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15世紀の無名画家の「洗礼者聖ジョヴァンニ」


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15世紀初めにウンブリア、シエナで活動した無名画家の「オリーブの聖母」


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14世紀第4四半世紀のオルヴィエートの無名画家の「マギの礼拝」


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ウゴリーノ・ディ・プレーテ・イラーリオ(オルヴィエート、1356‐1384記録)の「聖コロナータ」


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ウゴリーノ・ディ・プレーテ・イラーリオの「聖人」
聖人は特定されていません。


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アンドレア・ディ・ジョヴァンニ(オルヴィエート、1378‐1420記録)の「教会へのキリストの出現」


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アンドレア・ディ・ジョヴァンニの「ご誕生、マギの礼拝、三位一体」(15世紀初め)


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アンドレア・ディ・ジョヴァンニのフレスコ断片


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オルヴィエートの無名画家の「受胎告知(15世紀初め)


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オルヴィエートのサンティ・アンドレア・エ。バルトロメオ参事会教会の床


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「プレーテオ(注:装飾のある仕切り)」(9世紀中頃)


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ピエトロ・ディ・二コラ・バローニ(オルヴィエート、1447‐1484記録)の「ピエタのキリストと聖ピエトロ・パレンツォと聖ファウスティーナ」(1468)


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15世紀初めのオルヴィエートの無名画家の「聖エレミータ」


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ピエトロ・ディ・二コラ・バローニの「聖母子」(15世紀後半)


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オルヴィエートの無名画家の「聖ジュリアーノ」(15世紀第2四半世紀)


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2階の展示室に向かいました。


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2階は傑作の宝庫です。


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ウンブリア・シエナの無名彫刻家とロレンツォ・マイターニの「聖母子と天使たち」(1325)


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傑作が目白押し


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アッレグレット・ヌーツィ(ファブリアーノ、1320c‐1376)に帰属する「聖バルトロメオ」(14世紀中頃)


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ウゴリーノ・ディ・ヴィエーリとヴィ—ヴァ・ディ・ランドの「聖サヴィーノの頭蓋骨箱(聖遺物箱)」(1340‐45)
オルヴィエートのサン・ジョヴェナーレ教会にあったものです。


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リッポ・ヴァンニの作品の可能性がある「聖母子と聖アグネスと聖パオロと聖ピエトロと聖ルチア」(14世紀中頃)
オルヴィエートのサン・フランチェスコ教会にありました。


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シモーネ・マルティーニ(シエナ、1284/1290-アヴィニョン、1344)の「聖母子と天使」(1322‐24c)
オルヴィエートのサン・フランチェスコ教会にありました。


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Terzo Maestro di Orvieto の「受胎告知」(1300‐1320c)


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Maestri Ebanisti Senesi の「Leggio e frammenti del coro del Duomo」(1330‐1370c)


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ピエトロ・ディ・プッチョに帰属する「洗礼者聖ジョヴァンニ」(1390‐1400c)


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ピエロ・ディ・プッチョの「聖ジローラモ」(1388)


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ピエロ・ディプッチョの「聖アンブロージョ」


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スピネッロ・アレティーノ(1346‐1410)の「磔刑」(1390‐1400)


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シモーネ・マルティーニの「聖母子と4聖人」(1320‐21)
オルヴィエートのサン・ドメニコ教会にありました。


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マグダラのマリア


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聖ドメニコ


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聖ピエトロ


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聖母子


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聖パオロ
(つづく)


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