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チェンチ川岸通りからサン・パオロ・アッラ・レゴラ通りに入ります。


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この一帯は、アグリッパによって整備されたそうです。


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ローマ時代の家、パラッツォ・スペッキです。


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この時は中に入りませんでしたが、共和制ローマ時代に建てられた、古い構造を持つ建物です。現存する建物の基本構造は3世紀初頭のものです。


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パラッツォ・スペッキを通り過ぎると、直ぐに教会の建物が見えてきます。
写真左の赤茶色の建物は、巡礼者をサポートするために建てられたホスピスです。
この通りの先にスパーダ宮殿、ファルネーゼ宮殿があります。


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サンティッシマ・トリニータ・デイ・ペッレグリーニ教区教会です。
この場所に、14世紀に建設されたサン・ベネデット・デ・アレヌラ教区教会がありました。


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1548年、貧者と病人に救済するための組織「L'Arciconfraternita dell Pellegrini e Convalescenti della Santissima Trinita」が聖フィリッポ・ネリによって設立されました。
その大信心会(Arciconfraternita)の活動拠点は別の場所にありましたが、直ぐに民衆の圧倒的な支持を集めました。
1558年、第223代教皇パオロ4世(在位:1555‐1559)は、大信心会に対して、その活動拠点としてサン・ベネデット・デ・アレヌラ教区教会の永久使用を認めました。それを機に、教会の名称が現称に改称されました。
1559年、大信心会は教会近くの土地を購入して病院ホスピスを建設しました。
1575年の聖年には、18万人の巡礼者がその病院ホスピスを利用しました。


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ファサードに向かって左側にある赤茶色の建物が旧病院ホスピスの一部です。
大勢の巡礼者が病院ホスピスを訪れるようになると、古くて狭い教会の建物では対応が困難になったので、16世紀後半、大信心会は教会の建物の再建を決めました。
建築家マルティーノ・ロンギ・イル・ヴェッキオ(ヴィッジュ1534‐ローマ、1591)の設計によって、1587年創建、1612年に完成し、1616年に奉献された二代目の建物が現在の姿の原形です。この時、ファサードは工事未着工でした。


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建築家ジュゼッペ・サルディ(サンタンジェロ・イン・ヴァード、1680‐ローマ、1753)の設計によって、1722年に完成したファサードです。


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ファサードに、彫刻家ベルナルディーノ・ルドヴィージ(ボローニャ、1693c‐ローマ、1749)の「4福音書記者」の彫刻(1723‐24c)があります。


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下段左の「聖ルカ」


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下段右の「聖マルコ」


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ファサード上段の彫刻は、左から「聖ジョヴァンニ・エヴァンジェリスタ」、「聖マッテオ」


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毎日開く教会なので、拝観が容易です。


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単廊式、ラテン十字形の内部です。


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コリント式列柱が目立ちます。


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1847年から1853年にかけて復元された内部です。


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クーポラは1612年頃に完成しました。


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ジョヴァンニ・バッティスタ・リッチ(ノヴァーラ、1537‐ローマ、1627)によって描かれたクーポラのフレスコ画「4福音書記者」


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クーポラの装飾は19世紀に修復されたものです。


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クーポラ突端の「永遠なる父」は、グイド・レーニの作品ではなく、レーニに触発された逸名画家によって制作されました。


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主祭壇を見ます。


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主祭壇画は、グイド・レーニ(ボローニャ、1575‐1642)の「三位一体」(1625‐26)


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外部サイトから拝借した作品画像


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ヤコブ・コルネリス・コバール(ベルギー、1535?‐ローマ、1615)の「聖マッテオと天使」


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天井画(外部サイトから拝借した作品画像)


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ギョーム・コートイス通称イル・ボルゴニョーネ(フランス、1628‐ローマ、1679)の「幼きキリストを聖フィリッポ・ネリに差し出す聖母」


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バルダッサーレ・クローチェ(ボローニャ、1558‐ローマ、1628)の「煉獄で魂を介抱される教皇グレゴリオ1世」


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逸名彫刻家作「磔刑像」(18世紀)


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Cappella dei Santi Agostino e Francesco


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ジュゼッペ・チェーザリ通称カヴァリエール・ダルピーノ(アルピーノ、1568‐ローマ、1640)の「聖母子と聖アゴスティーノと聖フランチェスコ」


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ジョヴァンニ・バッティスタ・リッチ(ノヴァーラ、1537‐ローマ、1627)の「聖母子と聖ベネデットと聖ジュゼッペ」


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アントニオ・ビアンキ―ニ(ローマ、1803‐1884)の「聖母子と聖人たち」


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バルダッサーレ・クローチェ(ボローニャ、1558‐ローマ、1628)の「グレゴリオ1世」


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主祭壇前から見た出入口方向


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外に出る前に、もう一度主祭壇を見ました。


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グイド・レーニとカヴァリエール・ダルピーノの作品が秀逸です。


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外に出ました。


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(この項、おわり)