1ルカ・シニョレッリが同業者の中で最も親密だったのはピントゥリッキオだったと思います。一緒に仕事をしたのは勿論のこと、ピントゥリッキオの息子の洗礼を行い名付け親になったことでも良く分かります。ルカ・シニョレッリがシエナに行けば、彼と会っていたようです。



45.オランダ アムステルダム国立美術館 Rijksmuseum Amsterdam
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オランダの国立美術館はハーグにあったそうです。1808年、侵攻してきたナポレオンによってアムステルダムに移転されました。
17世紀のオランダ絵画黄金時代の作品の宝庫です。17世紀のオランダ絵画界は非常に不思議に思えます。1640年から1660年の20年間に130万点以上の絵画が制作されました。何れも画家の技量は優秀で、その出来栄えは素晴らしい。しかし、その作品数は明らかに供給過剰であり、画業で生計を立てるのが難しかったと思われます。


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ルカ・シニョレッリの作品が1点あります。


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ルカ・シニョレッリの「ゲオルギウスと竜」(1490c-1510c)

制作の経緯が全く分からないばかりか、何処にあったのかさえも分からないようです。一般的にこのようなパネルはプレデッラである場合が結構あるのですが、本パネルの縦55㎝横77㎝と言うサイズはプレデッラにしては大き過ぎます。また、プレデッラとすれば「ゲオルギウスと竜」に関連する主題の同サイズのパネルが存在する筈ですが、それも無いのです。

このパネルは、19世紀にロンドンの収集家のコレクションにありましたが、オランダの実業家で美術収集家だったEdwin von Rath(1863-1940)に売れられました。エドウィンは特にイタリア美術品収集に力を入れましたが、自分の収集物がオランダの美術館に貢献することを望み、生前からアムステルダム国立美術館に貸し出していました。この作品はエドウィンの遺言によって1941年に同美術館に遺贈された作品の一つです。



46.ベルリン、絵画館 Gemaldegalerie
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絵画館は、ベルリン国立美術館の一部で、13世紀から18世紀のヨーロッパ美術品を展示しています。


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第二次世界大戦によって、この絵画館にあった貴重な作品が消失してしまいました。
ルカ・シニョレッリの作品が3点(4パネル)あります。
ルカ・シニョレッリの作品が3点あります。


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ルカ・シニョレッリの「老人の肖像」(1490c)
この作品は、19世紀初頭にフィレンツェのアルノ川左岸オルトラルノ地区のPalazzo Torrigianiにありました。
1894年にベルリン美術館がトッリジャーニ家から購入しました。


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フィレンツェのPalazzo Torrigianiです。
19世紀初頭に相続によってPalazzo Torrigianiを手に入れたトッリジャーニ家は、住居兼美術コレクションの展示場所にするために建物を改造しましたが、そのコレクションの中に「老人の肖像」がありました。


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しかし、「老人の肖像」はPalazzo Torrigianiが建設された当初から建物内にあったとの説があり、15世紀初頭に建築家バッチョ・ダーニョロに対して建物の建設を注文したロベルト・ナーシの肖像画説が出されました。
また、近年になって、この人物は人文主義者でメディチ家のプラトンアカデミーの主要メンバーだったクリストフォロ・ランディーノ(フィレンツェ、1424‐プラートヴェッキオ、1498)ではないか、との説が提唱され、有力とされてます。
クリストフォロ・ランディーノの肖像はドメニコ・ギルランダイオによって描かれてます。


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フィレンツェ、サンタ・マリア・ノヴェッラ聖堂トルナブオーニ礼拝堂に描かれたドメニコ・ギルランダイオのフレスコ画です。
画面左から二番目がクリストフォロ・ランディーノです。


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ルカ・シニョレッリの「ご訪問と聖家族と聖ジョヴァンニーノの家族」


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ルカ・シニョレッリの署名が入ってますが、制作年の記載がありません。
ベルリン美術館がローマの収集家から購入しましたが、それ以前の持ち主の変遷が不明です。
シエナの僭主パンドルフォ・ペトルッチ(シエナ、1452‐サン・クィリコ・ドルチャ1512)の相続人の1539年の財産目録に記載がある作品です。


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この作品があったシエナのPalazzo del Magnificoです。Palazzo del Magnificoはパンドルフォ・ペトルッチの住居でした。


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ルカ・シニョレッリはPalazzo del Magnificoにフレスコ画も描きました。これは剥離フレスコ画で、ロンドンのナショナルギャラリーにあります。


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ルカ・シニョレッリの「聖人たち」
二枚のパネルに描かれてます。この二枚は多翼祭壇画の一部です。


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シエナの聖カテリーナ、マグダラのマリア、聖ジローラモ


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聖アゴスティーノ、アレッサンドリアの聖カテリーナ、パドヴァの聖アントニオ


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2枚のパネルは有名なPala Bichiのものです。


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シエナのサンタゴスティーノ教会です。
サンタゴスティーノ教会ビキ家礼拝堂の主祭壇画がPala Bichiです。


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ビキ家礼拝堂に描かれたルカ・シニョレッリのフレスコ画



47.ルーマニア ブカレスト Museo Nazionale d’Arte Rumena
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1812年に創建され、1937年に完成したブカレスト王宮です。


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王宮だった建物に美術館になったのは1950年でした。7万点以上の美術品を所有しています。
ルカ・シニョレッリの作品が1点あります。


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ルカ・シニョレッリのプレデッラ
不完全なプレデッラで、左側に切り取られた部分があると推定されてます。


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海辺の聖アゴスティーノ


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アブラハムに現れる天使


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井戸に隠れる聖アタナシウス

このプレデッラのメインパネルですが、プレデッラに描かれた聖アゴスティーノと聖アタナシウスから、両聖人がメインパネルに描かれた、フィレンツェのウフィッツィ美術館の「三位一体」と言うのが定説になってます。


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ルカ・シニョレッリの「三位一体」


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ウフィッツィ美術館の作品説明板


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人気のないウフィッツィ美術館


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ウフィッツィ美術館にある「三位一体」はコルトーナのサンティッシマ・トリニタ教会修道院にありました。


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(つづく)