P2160653
オルヴィエート大聖堂です。
オルヴィエート・トーディ司教区の司教座教会で、正式名称はCattedrale di Santa Maria Assunta です。
1889年、教皇レオーネ3世によってBasilica Minoreに格付けされました。


P2150934
1290年、「ボルセーナの奇跡」の聖遺物を奉るために、教皇ニッコロ4世の指示によって創建されました。
最初、恐らくアルノルフォ・ディ・カンビオによってロマネスク様式の建物が設計されたと考えられてます。


074
13世紀末、フラ・べヴィ—ニャ・ダ・ペルージャの主導によって、当時の有能な建築家ジョヴァンニ・ダ・ウグッチョーネが起用され、ジョヴァンニによってゴシック様式に設計が変更されました。
アルノルフォ・ディ・カンビオの設計が採用されなかった理由は不明のようです。


P2160656
創建から約300年後の1591年に、建築家イッポリート・スカルツァによって漸く完成したゴシック様式の建物です。


P2150944
技術の粋を集めたファサードです。


P2150943
ドゥオーモの建設に携わった建築家、美術家は数十人に上り、当時の一流だった人ばかりでした。


P2150240
左側の身廊、後陣


P2150241


P2150242


P2160127
左側


P2150654
ファサードが大きな見どころです。


P2150943
左側の身廊


P2140982
ファサードの建設は13世紀末に開始され、何世紀にもわたって、20人以上の芸術家が参加しました。最後は、1571年から1591年に建築を監督したイッポリート・スカルツァによって、1591年に完成しました。
20人以上の芸術家のうち、最も貢献したのは、ロレンツォ・マイターニです。その他に、ニーノ・ピサーノ(1347‐1348年に参加)、アンドレア・ピサーノ(1349年)、オルカーニャ(1354‐1380年参加)、ペトルッチョ・ディ・ベネデット・ダ・オルヴィエート(1372‐1388年参加)、アントニオ・フェデリーギ(1451‐1456年参加)、ミケーレ・サンミケーリ(ヴェローナ、1484‐1559)(1513年参加)、アントニオ・ダ・サンガッロ・イル・ジョーヴァネ(フィレンツェ、1484‐テルに、1546)(1546年参加)などがいました。


P2140993
ロレンツォ・マイターニの彫刻


P2140996
禁断の木の実を食べるアダムとイヴ


P2140997
楽園追放


P2140992


P2140994
付け柱の彫刻もマイターニの作品です。


P2140995


P2140998


P2140999


P2150001


P2150002


P2150003
青銅の扉は、現代彫刻家エミリオ・グレコの作品(1965‐1970)です。
オリジナルの青銅扉は腐食のため現存してません。


P2150004
柱の装飾


P2150009


P2150005
エジプトへの逃避


P2150006
マギの礼拝


P2150007
ご訪問


P2150008
受胎告知


P2150010


P2150011


P2150012


P2150013
現在、ファサードに置かれている聖母子は複製品です。


P2150301
こちらが本物です。  
Maestro Sottile とウンブリア・シエナの無名彫刻家の作品です。ロレンツォ・マイターニ作説もあります。
隣のドゥオーモ付属美術館にあります。


P2150014
ブロンズの「予言者たちの像」
マイターニ作説が有力とされてます。


P2150015


P2150017


P2150890
精巧な造りのバラ窓


P2150906
バラ窓はオルカーニャの作品です。


P2150886
黄金色のモザイクが見事です。


P2160650
モザイクの制作は、1321年に開始され、16世紀に完成しました。
17世紀に落雷による被害を受け、17‐18世紀に修復されましたが、現在、見ることが出来るモザイクは修復後のものです。
中央先端の聖母戴冠とその下にある「聖母誕生」は、19世紀末に落雷の被害を受けたので、1891年に制作された新しいものです。


P2150888
聖母戴冠(1891)


P2150889


P2150891


P2150892


P2150896


P2150898


P2150899


P2150901


P2150911


P2150913


P2150916


P2150918


P2150921
聖母誕生(1891)


P2150925


P2150927


P2160669
まばゆい黄金色のモザイクが最も映えるのは、夕陽に当たったときです。


P2160671
写真では、キラキラ感が出ませんね。


P2160672
晴れた日の夕方に是非見て頂きたいファサードです。


P2160673


P2160674


P2160675


P2160677


P2160679


P2160681


P2160682


P2160684


P2160688


P2160706
陽が落ちました。


P2150025
後編は聖堂内部です。


P2150027
(つづく)