次はオリンピコ劇場です。
劇場は、13世紀に建設された城の中庭にあります。
ここは城の城門です。
門を潜って中庭に入りました。
中庭に彫像などが並んでます。
これらは、遺跡からの発掘物なのか、もともと城にあったのか、その辺が分かりません。
この建物の中に劇場があります。つまり、オリンピコ劇場は屋内劇場なのです。
ここ(切符売り場になってます)から中に入ります。
切符売り場から中に入ると、肖像画が並べられた廊下に出ます。
1555年、ヴィチェンツァの有力者や富者、芸術家などが街の文化活動を発展させるための拠点としてアッカデミア・オリンピカを創設したのですが、併せてその活動を実際に行うための拠点として建設されたのが、この建物です。
並べられている肖像画が誰なのか殆ど特定されていますが、彼らは恐らくアッカデミア・オリンピコの創設に携わった人たちであると思います。
「イサベッラ・ディ・サヴォイア・デステの肖像」
ピエトロ・ダッラ・ヴェッキア(ヴィチェンツァ?、1602‐ヴェネツィア、1678)の「貴婦人とその息子の肖像」(17世紀中頃)
フランチェスコ・ゴンザーガの肖像」
劇場の方に行くには、突き当りを右に進みます。
マルコ・バサイーティ?の「男の肖像」(16世紀初め)
ヴェネトの無名画家の「アロンゾ・マルケーゼの肖像」(1611)
制作者不詳の「男の肖像」(17世紀初め)
広間に出ました。
Accademia Olimpicoと書かれてます。
ODEOとは音楽室とか屋内劇場という意味です。
この部屋のフレスコ画は、フランチェスコ・マッフェイと彼の工房によって1647年から1648年に描かれました。
次の部屋はブックショップになってます。
この部屋のフレスコ画は、アレッサンドロ・マガンツァと彼の工房によって1595年から1596年に描かれました。
ブックショップがある部屋にも肖像画があります。
レアンドロ・バッサーノ(バッサーノ・デル・グラッパ、1557‐ヴェネツィア、1622)の「男の肖像」(16世紀末)
作者不詳の「ヴィンチェンツォ・カテーナ作『ジャン・ジョルジョ・トリッシーノの肖像』(18世紀)の複製画」(19世紀初頭)
ヤコポ・バッサーノの追随者の「アルフォンゾ・カプーラの肖像」(1638)
オリンピコ劇場に入りました。
現在も使用されている現役の劇場です。
1555年に設されたアッカデミア・オリンピコに対して、1579年、アンドレア・パッラーディオが劇場の建設を提案して1580年から建設が開始されました。
ローマ時代の円形劇場を模して設計されましたが、そのスペースの制約から楕円形となってます。
世界最初の屋内劇場です。
仕切りがない、木製の観客席です。
1580年2月に創建されましたが、その数か月後に設計監督者のパッラーディオは病の床に伏し、1580年8月19日に死去しました。
オリンピコ劇場は天才パッラーディオの遺作となりました。
設計監督はパッラーディオの息子であるシッラに引き継がれましたが、間もなく建築家ヴィンチェンツォ・スカモッツィに引き継がれ、ヴィンチェンツォによって1585年に完成しました。
ヴィチェンツァ観光での最も有名な場所がここです。
非常に良かった!
この街の裕福さが分かる劇場でした。
(つづく)
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