パドヴァにある、1276年創建のゴシック様式のエレミターニ教会です。
教会の横に修道院が建ってます。
修道院はその宗教活動を停止して久しいですが、修道院だった建物にエレミターニ市立美術館があります。
美術館は大体混雑しています。
混雑の理由は、ジョットのフレスコ画があるスクロヴェーニ礼拝堂です。
切符売り場
エレミターニ市立美術館の切符は、スクロヴェーニ礼拝堂との共通券になってます。ここに訪れる大半の入館希望者はスクロヴェーニ礼拝堂が目的ですから、市立美術館はおまけのようなものでしょう。
市立美術館は毎週月曜日が休館なので、スクロヴェーニ礼拝堂だけが目的の人は月曜日に訪れると良いと思います。
礼拝堂の方は15分の入れ替え制(閑散期は20分程度の延長される場合があります)で、ジョットのフレスコ画全部を鑑賞するには時間が足りません。それで2,3回分の切符を買う人を結構見かけますが、そうなると市立美術館の切符が無駄になります。
スクロヴェーニ礼拝堂の方は時間指定となっています。一旦。美術館に入館して、礼拝堂の指定時間に礼拝堂を拝観して、そのあとに美術館に戻ることが可能になってます。
スクロヴェーニ礼拝堂については既に取り上げました。
修道院回廊だった建物が美術館になってます。
実は、パドヴァ市立エレミターニ「博物館」はここだけではありません。
ここの他に別館が2つあるのです。
エレミターニ市立「博物館」の展示は膨大、且つ多岐に渡ってます。
ここでは、エレミターニ旧修道院の建物で展示されている作品に限定して紹介することにします。
旧修道院だった建物に限定しても展示作品の紹介は容易ではありません。何せ、ここだけでも3000点以上の作品が展示されているのですから。
スクロヴェーニ礼拝堂の指定時間待ちに、この美術館に入館する方が大半のようですが、それは非常に勿体ないと思います。展示作品には有名画家の傑作、秀作、佳作が多いからです。
しかし、展示方法に若干工夫に欠ける点や、展示室番号表示がない等、順路に従って手際よく見て回ることに問題があることを予め知っておく必要があろうかと思います。
初めにキオストロ回廊にある作品を若干触れることにします。
「フラ・ドナート・ダ・ブルジーネの墓石」(1424)
「ロレダン家の紋章」(14世紀)
「モロシ―ニ・デッラ・スバッラ家の紋章」(15世紀)
「アンドレア・マーニョ(パドヴァのカピターノ)の紋章」(1522)
「カポディヴァッカ家の紋章付き柱頭」(15世紀)
「紋章付き柱頭」(15世紀)
「コンタリーニ家とマルチェッロ家の紋章が付いた墓石」(1481)
「スカラーリ家の紋章が付いた柱頭」(15世紀)
「サングイサッチ家の紋章が付いた柱頭」
これらはヴェネツィアやパドヴァの貴族たちの家のものです。
「カポディヴァッカ家の紋章付き柱頭」(15世紀)
「ナーニ家とモロシ―ニ家の紋章付きの碑文」(1422)
「マリピエリ家の紋章」(15世紀)
「碑文」(15世紀)
「石柱」(12世紀)
「サヴィオーリ家の紋章が付いた墓石」(14世紀)
「墓石」(14世紀)
「石棺」(1376)
「石棺」(1376)
上段が「ランベルタッツィ家の紋章付き墓石」(1400/1401)
下段は「墓石」(14世紀)
「石棺」(1376)
「紋章付きの柱頭」(15世紀)
「墓石」(15世紀)
「墓石」(1483)
「サン・マルコの紋章」(16世紀)
「「ヴェネツィアの紋章」(16世紀)
「ドーナ・デッレ・ローゼ家の紋章」(14世紀)
「パドヴァの司祭ジュリアーノ・グラデニーゴの紋章」(1518)
「La Giustizia」(16世紀)
以上ご紹介させて頂いたのは、キオストロ回廊にある全作品の1割にも達しませんが、墓石や紋章ばかりでは退屈なので、この辺で終わりにして、次回から絵画の紹介にします。
(つづく)
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