サンタ・マリア・アンティクア教会は、遺跡から発掘された古い教会です。勿論、宗教活動は行われておらず、博物館の扱いです。
ガイドブックなどで、フォロ・ロマーノとパラティーナの丘の地図にサンタ・マリア・アンティクア教会が記載されてますが、1980年台中頃から修復のため、長期間閉鎖されていました。2016年、約30年振りに一般公開されるようになりました。
サンタ・マリア・アンティクア教会に行くには、フォロ・ロマーノに入る必要があります。
サンティ・コズマ・エ・ダミアーノ聖堂の一部ロムルス神殿です。
サンタ・マリア・アンティクア教会が見えてきました。
ロムルス神殿の方に少し道草をしましたが、道を間違えることなく教会に来ました。
2016年でした。
これは何でしょうか? 墓碑?
到着しました。写真の建物は教会の礼拝堂です。
先ほどの案内板は、9月11日まで公開となっていましたが・・・・・
6世紀、フォロ・ロマーノのアウグスト神殿、アウグスト帝の邸宅だった建物群を改修して、教会にしたと言われてます。
847年の大地震によって、教会の建物が倒壊してしまいました。被害が非常に大きく、教会の存続は無理と判断され、放棄されてしまいました。
13世紀に、サンタ・マリア・アンティクア教会の廃墟の上に小さな教会が建設され、1617年、小さな建物が取り壊され、再建された教会はサンタ・マリア・リベラトリーチェ・アル・フォロ・ロマーノ教会と称することになりました。
18世紀、サンタ・マリア・リベラトリーチェ・アル・フォロ・ロマーノ教会周辺で偶然、古代フレスコの痕跡が発見され、19世紀末に本格的な発掘調査作業が行われました。
その結果、1899年、芸術的に価値がないサンタ・マリア・リベラトリーチェ・アル・フォロ・ロマーノ教会は破壊され、元のサンタ・マリア・アンティクア教会の復活作業が始まったのです。
修復作業は現在も進行中です。
40人の殉教者の礼拝堂です。
礼拝堂の見学は後回し。
アーチを潜って、教会の前庭に入りました。
ガラスがある所が教会の入り口です。
一見前庭ですが、前庭ではなく、元々教会の建物一部でした。前庭に見える所の上にあった教会天井が屋根もろとも崩落して、前庭のようになったのです。
”前庭”の壁龕
フレスコの痕跡が認められました。
この場所は、1世紀末頃に建設された皇帝邸宅の一部です。
壁龕に描かれた、かなり鮮明なフレスコ画
墓碑?
教会内部に入ります。
ガラス扉がが閉まってますが、自動扉になっていて、内部の温度湿度を一定に保つためでしょう。
皇帝邸宅の玄関とロビーになっていた所です。6世紀に改修して教会として転用しました。
博物館としての公開なので、この教会のオリジナルではないものも展示されてます。
主祭壇だった場所
約850年間、土砂に埋もれていたことが幸いしたのか、かなり保存状態が良いと思います。
右側廊?
ビザンチン様式の教会です。
主祭壇画あったと思われる場所に置かれた聖母のイコン
保護のガラス板に光が反射するので、少し横から写真を撮ってみました。
少しはマシ?
(つづく)
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