次は、マザッチョ広場に面して建つサン・ロレンツォ教会です。
ドゥオーモよりも歴史あるサン・ロレンツォ教会です。
1296年、フィレンツェの前線基地としてカステル・サン・ジョヴァンニ(サン・ジョヴァンニ・ヴァルダルノの旧称)が築かれた際に、Pieve di Cavrigliaのサポートを受けて現在地に小さな教会が建設されましたが、それが前身です。
現在のゴシック様式の建物は、14世紀初頭に再建されたものが原形です。
17世紀と19世紀に大規模な改造工事が行われましたが、左側の壁に加えたられた小規模な改造に留まって、14世紀初頭の外観をほぼ維持していると言われてます。
入口扉上ルネッタにフレスコ画がありましたが、その痕跡さえも残されていません。
傑作祭壇画が数点あったそうですが、売却されたり、隣のドゥオーモ付属美術館に移されたりして、現存するのは主祭壇画だけです。
左側壁にタベルナコロがあります。
タベルナコロ
詳細不知の「聖母子」
拝観します。
中に入りました。
左右非対称のゴシック様式の構造です。2度の大改造を経て、創建時からは随分異なるとされている内部です。
右側に側廊があるので、珍しい二廊式になります。
フレスコ画があったとされる身廊天井とPresbiterio天井は塗り潰されて味気なしです。
主祭壇
ジョヴァンニ・デル・ビオンド(プラートヴェッキオ、?-フィレンツェ、1399)に帰属する「聖母戴冠のポリッティコ」(1374c)
帰属作品ではなく、ジョヴァンニ・デル・ビオンドの真作説もあるようです。
メインパネルの聖母戴冠
左パネルの聖人たち
右パネルの聖人たち
クスピデの磔刑
右側廊
右側廊後陣の礼拝堂
詳細不知の磔刑像
洗礼盤
右側廊はフレスコ画で覆われてます。
地元の人は、右側廊後陣の礼拝堂で祈りを捧げます。
聖水盤
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