この日、アレッサンドリアに泊まっていました。
アレッサンドリア駅から鉄道でジャローレへの日帰り遠足です。
アレッサンドリア駅は鉄道の要衝で、国際列車が発着します。
ジャローレは、アレッサンドリアとカザーレ・モンフェッラートのほぼ中間にあります。
車内は非常に空いていて、ほぼ貸し切り状態でした。
ジャローレ駅に到着しました。乗降客は私一人でした。
ジャローレ駅の駅舎です。勿論、無人駅です。
駅前広場です。車は一台もなく、自転車が二台あるだけ。
駅前広場から見た駅舎です。
集落の方に歩きます。
二匹の兎が私前の通り過ぎて行きました。慌ててカメラを取り出し、二匹を撮ろうしたら、既に一匹は畑の中に消えていました。
こちらの兎は逃げる気は全くなくて、のんびりしていました。
草むらから、微かな音がしたので、目を向けると1メートルくらいの蛇が畑に消えようとしていました。イタリアには猛毒の蛇がいるので、田舎を歩く時には注意が必要です。
トウモロコシ畑です。聞こえるのは鳥の鳴き声だけで、長閑なものでした。
通りの突き当りに城があります。
アレッサンドリアは、交通の要衝で、軍事都市でもあったので、第二次世界大戦で徹底的に爆撃されました。ムッソリーニ時代は米英軍から、イタリアが連合国側につくとドイツ軍から爆撃を受けたのです。
アレッサンドリアは、第二次世界大戦後に復興した街なので、見所に欠けます。アレッサンドリアに代わる宿泊先を探していたら、ジャローレの古城ホテルが面白そうに思えました。
トウモロコシ畑の先に教区教会の鐘楼が見えます。
古城ホテルは何故か予約できなかったので、ジャローレに来てみたという訳です。
実は、この時、古城ホテルは休業中だったのです。6月だったので、休業とは全く予想外でした。
ジャローレは、人口68人(2019年12月31日現在)のピエモンテ州アレッサンドリア県にあるコムーネです。
写真左の建物はサン・ロッコ祈祷所です。
グリエルモ・マルコーニ通りですが、歩くのは後回し。
カヴール通りを進みます。
車は通らず、人の姿もありません。
Starada Provinciale 61
聞こえるのは鳥のさえずりだけ、人の気配がありません。
城壁が僅かに残されてます。
城に近付いてきました。
Castello Sannazzaloです。
10世紀頃から、ジャローレとその周囲は、サンナッツァーロ家の所有地でした。
神聖ローマ皇帝でイタリア王でもあったフェデリーコ・バルバロッサ(ヴァイブリンゲン、1122c-差レフ、1190)は、1163年、居城していたパヴィアで、サンナッツァーロ家の四人の騎士に対して、同家が所有する土地のどの場所にも城の建設を許可する”Diploma”を与えました。
その認可状に基いて、12世紀から13世紀に建設されたのがCastello Sannazzaloです。
13世紀末と14世紀初めの各種文書に、この城の存在が記録されているそうです。
現在でも城の一部にサンナッツァーロ家の人々が居住しているそうです。
建物は、1854年から1857年にネオゴシック様式で大改造・修復復元されました。
現在、城はホテルになってます。
城はピエモンテ州の古城公開プログラムの対象になってます。
公開は、毎週日曜日午前中のガイド付きツアー(この当時は)で行われていました。
この時は平日だったので、ガイド付きツアーはありません。
宿泊できれば良かったのに、残念です。
車があったので、城の中に誰かいたのでしょう。
城の前のローマ通りです。
ローマ通りを進みました。
人の姿よりも早く猫を見かけました。
(つづく)
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