引き続きサン・フランチェスコ聖堂バッチ礼拝堂のピエロ・デッラ・フランチェスカのフレスコ画です。
次は第八場面です。
第八場面は、上の写真の真ん中にあります。
第八場面は、異時同図法によって左右2つのシーンから成ってます。
左は、「三つの十字架の発見」です。
キリストが磔刑された時、二人の泥棒と共に処刑されましたが、その時に使用された三つの十字架です。コンスタンティヌス帝の母エレナがその三つの十字架を発見したシーンが描かれてます。
第八場面の右は、「聖十字架の検証」です。
エレナは、三つの十字架を検証して、キリストが処刑された時の聖十字架を再発見しました。
エルサレム
次は第九場面です。
第九場面は、第八場面の下にあります。
第九場面はピエロ・デッラ・フランチェスカの作品ではなく、弟子たちによって描かれたという説が有力です。
ビザンチン帝国とペルシャが戦った、西暦627年の「ニネべの戦い」が描かれてます。
ペルシャのホスロー2世は、エルサレムを征服して聖十字架を奪いましたが、ビザンチン帝国のヘラクレイオスが「ニオベの戦い」に勝利して、一旦ペルシャに奪われた聖十字架を取り戻しました。
次は第十場面です。
第十場面は「十字架挙栄祭」です。
ヘラクレイオス一世(カッパドキア、575-コンスタンティノープル、641)は、「ニネべの戦い」で勝利して聖十字架を取り戻し、エルサレムに真の十字架をもたらして、祭事を行いました。
第十場面は、ピエロ・デッラ・フランチェスカによって描かれました。
「聖十字架の伝説」を知っていた方が鑑賞が充実したものになるでしょう。
外に出ました。
教会巡りを続けました。
サン・イグナツィオ教会です。
何時も扉が閉まってます。
(つづく)
コメント