27.ウルビーノ

ウルビーノは、人口13,857人(2025年4月30日現在)のマルケ州ペーザロ=ウルビーノ県の県都です。

イタリア・ルネサンスの最も重要な中心地の一つです。

卓越した傭兵隊長だったフェデリーコ・ダ・モンテフェルトロ公爵(グッビオ、1422-フェッラーラ、1482)の時代が最も繁栄していました。

ラッファエッロの生地です。

ドゥオーモ
マルケ国立美術館:

ドゥカーレ宮殿にマルケ国立美術館があります。

ドゥカーレ宮殿の中庭

美術館の入り口

第23展示室です。

ルカ・シニョレッリの作品があります。二点あるように展示されてます。普通のStendardoは二枚のキャンバス画を表裏に縫い合わせて一枚の旗にするのが普通ですが、ウルビーノのStendardoは旗の左右の端にルカ・シニョレッリの作品が縫い合わされていたそうです。旗の真ん中の部分は失われたそうです。

ルカ・シニョレッリの「磔刑」(1504)

ウルビーノのサント・スピリト教会にありました。

ルカ・シニョレッリの「聖霊降臨」(1504)
「聖霊降臨」はルカの作品ではなく、シニョレッリ工房作であるとの説が一部にあります。

このStendardoは、1494年6月にサント・スピリト修道会がウルビーノのサント・スピリト教会のために、制作費20フローリンで注文しました。
1858年以前にサント・スピリト教会から取り外され、アルバーニ宮殿に設置されました。

ウルビーノのアルバーニ宮殿(現在はウルビーノ大学)
ルカ・シニョレッリのStendardoは、1903年にこの建物からマルケ国立美術館に移されました。

幾つかの傑作がマルケ国立美術館の目玉です。

ピエロ・デッラ・フランチェスカの作品

ピエロ・デッラ・フランチェスカの作品

ラッファエッロ作品の展示室

ラッファエッロの作品

ラッファエッロの作品
28.アルチェーヴィア

アルチェーヴィアは、人口4,285人(2025年4月30日現在)のマルケ州アンコーナ県にあるコムーネです。
アルチェーヴィアに行くにはセニガッリアからバス利用が比較的便利です。

中心地に2つの要塞があることから、中世の頃にはロッカ・コントラーダと呼ばれていました。
現在のコムーネ名は、ラテン語の「arces」と「via」に由来し、「要塞化された場所」を意味します。

2つの要塞の一つ、Castello di Castiglioniです。

Castello di Loretello
①サン・メダルド参事会教会:

アルチェーヴィアのドゥオーモであるサン・メダルド参事会教会 Collegiata di San Medardoです。

1208年の文書に教会の存在が初めて記録されたそうです。1585年、Collegiataに昇格しました。

この教会の主祭壇画がルカ・シニョレッリの多翼祭壇画です。

ルカ・シニョレッリの「アルチェーヴィアの多翼祭壇画」(1507c)
聖母子の玉座にルカの名前と1507と記されてます。

29枚のパネルから成る多翼祭壇画です。1枚の欠損もなく、29枚のパネル全てがそろってます。
ナポレオンのイタリア侵攻の際、この多翼祭壇画は接収されブレラ絵画館の所有になりましたが、ブレラの所有権の下に、作品が元に戻されたようです。



ルカ・シニョレッリの「キリストの洗礼」(1509)
②サン・フランチェスコ教会

アルチェヴィアのサン・フランチェスコ修道院教会のキオストロ

ミラノ、ブレラ絵画館で展示されている、ルカ・シニョレッリの「玉座の聖母子と聖人たち」です。

この作品は、アルチェヴィアのサン・フランチェスコ教会フィリッピーニ家の個人礼拝堂のために描かれた祭壇画のメインパネルです。
建物が経時劣化、荒廃したので、18世紀前半に再建されましたが、再建された教会の内部に合わせるために、礼拝堂の祭壇はバロック様式に改められました。その際、ルカ・シニョレッリの祭壇画は分解され、メインパネルだけが祭壇に飾られ、それ以外のパネルはフィリッピーニ家に引き取られ保管されました。

さて、メインパネルですが、1811年までフランチェスコ教会フィリッピーニ礼拝堂にありましたが、フランス軍に接収されました。フランスに運ばれる作品リストから外れ、ブレラ絵画館での展示が決まり、ブレラ絵画館の所有作品として一時的に展示されました。1815年、この作品は、ミラノ近郊のフィジーノ・トレンノのピエーヴェ美術館に移されました。
その後、この作品は粗雑な扱いを受けて、ピエーヴェ美術館で忘れ去られた存在になってしまいましたが、1891年に再発見され、ブレラ絵画館に戻されました。修復後にブレラ絵画館に戻され、一般公開されるようになりました。
メインパネル以外のパネルは、フィリッピーニ家にありましたが、その後、ローマの骨董商に売却されました。サンディエゴ美術館所蔵の「父なる神と聖母戴冠」は、この祭壇画のルネッタです。
ローマの骨董商から数度所有者が変わりましたが、1979年にクリスティーズで競売に掛けられた後、1985年にサンディエゴ美術館が50万ドルで購入しました。現在、ルネッタは同美術館で一般公開されてます。
ルネッタ以外のパネルですが、一部は個人蔵となっており、それらの詳細が不明です。その他のパネルは行方不明となってます。

ブレラ絵画館所有のメインパネルですが、同美術館保有のまま、アルチェヴィアのサン・フランチェスコ教会に戻されたという説があるようです。
イタリア国外の美術館で展示されているルカ・シニョレッリの作品については、私が分かる範囲でできるだけ触れたいと思います。
(つづく)
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