ビエッラ Biella は、アルプスの麓に位置する人口44,662人(2016年5月31日現在)のピエモンテ州ビエッラ県の県都で、古くから織物産業で栄えてます。
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街は丘を境に二分されており、教会はピアッツォ Piazzo と呼ばれる丘上にあります。写真はサン・ジャコモ広場です。
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サン・ジャコモ広場の隅の1番地に教会はあります。
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10世紀頃にこの地に既に教会があったと推察されてますが、確実な記録がありません。1160年にウーゴ・ディ・セッサ司教がピアッツォでミサを行った記録があり、恐らくこの教会で執り行ったものと考えられてますが、記録がありません。
教会の存在が初めて記録されているのが1180年の文書で、そこにウーゴ・ディ・セッサ司教がこの教会で聖体拝領を執り行ったと記されてます。
その後、同司教によって再建されることになり、1227年に完成したゴシック様式の建物が、現在の姿の原形となってます。奉献は1227年に行われました。
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ファサード前の切妻型ポーチは17世紀に追加されました。
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鐘楼は、1227年の再建時には後陣横にありましたが、18世紀に現在の位置に再建されたものです。
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入り口横に置かれた、年代を感じさせる銘板です。
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切妻型ポーチの天井に施されたフレスコ
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三廊式、ラテン十字形、ロマネスク・ゴシック様式の内部です。
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左右の側廊に礼拝堂が設けられてます。
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壁の多くにフレスコ装飾が施されてますが、創建時の13世紀のフレスコ画は殆ど残されていません。
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現在、見ることが出来るフレスコ画は17-19世紀に塗り直されたものです。
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後陣天井のフレスコ装飾は1862年のものです。
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主祭壇画を見ようと目を凝らしましたが、良く見えませんでした。
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主祭壇画はボニフォルテ・オルドーニの作品(16世紀)です。
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ピエモンテの逸名画家による「貧者を救う聖ジャコモに顕現する聖母」(17世紀)
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ボケ写真で申し訳ありません。ダニエーレ・デ・ボーシスの「聖母子と聖人たち」(1497)
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17世紀に作られた木製の礼拝堂
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何時頃制作されたか不明のステンドグラス
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創建時のフレスコ画が残されているとの情報があったので、随分探しましたが見つかりませんでした。
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写真右手前の建物は教会付属の旧病院です。
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附属病院の開設は1201年でした。現在の建物は1780年に再建された二代目のものです。
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旧病院柱廊の壁に施されたフレスコ
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13世紀初頭のフレスコ画と言われてます。
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外観が創建時のままで古くても、中に入ると、その後の修復の結果新しいという教会が多いですが、正にこの教会がそうでした。