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メロッツォ・ダ・フォルリの展示室です。


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それ程大きな部屋ではありません。


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有名なフレスコ画があるので人気がある展示室です。


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これも有名ですね。


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メロッツォ・ダ・フォルリ(フォルリ、1438‐1494)の「バルトロメオ・プラティーナにヴァティカン図書館長を任命するシスト(シクストゥス)4世」(1477)
メロッツォは、盛期ルネサンス期にローマ、ウルビーノ、ロレート、アンコーナ、フォルリなどで活躍した画家、建築家です。中でもフレスコ画を得意にしてました。
フレスコ画は漆喰が乾かぬうちに描くと言う時間的な制約から、細部描写が難しいとされていますが、メロッツォはそれをモノともせずに巧みな短縮遠近法を用いて作品を仕上げました。
フォルリの名家の出身でしたが、若い頃の記録が残されていないので、画風形成の過程が良く分からないとされてますが、1465年から10年間ウルビーノの滞在中にピエロ・デッラ・フランチェスカと出会い、遠近法を学ぶと思にピエロから強い影響を受けました。一説にはピエロに弟子入りしたとされてます。
弟子にマルコ・パルメッツァーノがいます。


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この作品はイタリアの歴史において興味深いとされてます。
シスト4世は徹底した同族主義でしたが、この作品に描かれている人物は教皇の甥たちです。教皇の横に立っているのがジュリアーノ・デッラ・ローヴェレ枢機卿、後の教皇ジュリオ2世です。青い服を着て教皇に対して横向きに立っているのがジローラモ・リアーリオ・ローヴェレ伯爵です。(カテリーナ・スフォルツァの最初の夫)
彼らは反フィレンツェ、反メディチで、やがてパッツィ家の反乱で、対立の頂点を迎えます。


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これも有名です。
メロッツォ・ダ・フォルリが、1474年頃にローマのサンティッシマ・アポストり聖堂の後陣に描いたフレスコ画です。


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音楽天使、使徒、幼き天使が描かれてます。


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後陣のフレスコ画が剥がされ、それらの主要部分がここで展示されているのです。


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中でも、この音楽天使が有名ですね。


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マルコ・パルメッツァーノ(フォルリ、1459‐1539)の「聖母子と聖人たち」(1537)
マルコはその生涯の殆どをフォルリで過ごしましたが、ローマ、ヴェネツィアにも赴き作品を仕上げました。フォルリでメロッツォ・ダ・フォルリに師事したので、初期の画風は師匠の影響が強いものでしたが、1490年台にヴェネツィアに赴くと、次第にヴェネツィア派に傾倒するようになり、ジョヴァンニ・ベッリーニとチーマ・ダ・コネリアーノの影響を受けたヴェネツィア派の画風に転じました。


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マルコ・パルメッツァーノの「聖家族と聖エリザベッタと聖ジョヴァンニーノ」(1515)


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Cerchia di Almerico di Venturaの「受胎告知」(1522‐24c)
cerchiaは領域という意味ですが、この場合は追随者とするのが適当と思います。


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マルコ・パルメッツァーノの「十字架を担ぐキリスト」


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ニッコロ・ダントニオ(アンコーナ、1460‐1510記録)の「聖母子と聖人たち」


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次の展示室です。


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フランチャ(ボローニャ、1450‐1517)の「聖母子」
フランチャは、最初金細工師だったが、1483年頃に画家を志し、マルコ・ゾッポに弟子入りしました。また、フランチェスコ・スクァルチオーネ師匠説もあります。
画家としての最初の頃、ロレンツォ・コスタの協力者になりましたが、その関係で当初の画風はコスタの作風でしたが、当時のボローニャにあって好まれたのはペルジーノやラッファエッロの優雅なスタイルだったので、次第に両者の影響が強い柔軟で優雅な表情と明るい色彩が特徴の画風に転じました。


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ベルナルディーノ・ディ・マリオット・デッロ・スターニョ(ペルージャ、1478c‐1566)の「マギの礼拝」
ベルナルディーノは、盛期ルネサンス期にウンブリアとマルケで活動した画家です。ペルージャのルドヴィーコ・ダーニョロ・マッティオーリに師事した後、ペルージャでマリーノ・ダントニオと共同で工房を運営して制作しました。その画風はカルロ・クリヴェッリの強い影響を受けたものでした。


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フィレンツェ派の逸名画家による「聖バルバラに協力する聖人たち」


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フィレンツェ派逸名画家による「ご訪問」


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フィレンツェ派逸名画家による「聖ジョヴァンニーノの誕生」


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バルトロメオ・モンターニャ(オルツイヌオーヴィ、1450c‐ヴィチェンツァ、1523)の「聖母子」(1503c)
バルトロメオは、恐らくヴェローナのドメニコ・モローネに師事したと推察されてますが記録が残されていません。後のヴェネツィアに移り、ベッリーニ工房で仕事をするようになりますが、それを機にジョヴァンニ・ベッリーニの影響が強い画風に転じました。しかし、それだけに留まらず強烈な色調、明瞭な明暗表現、左右対称の構図など独自性溢れる画風に変わり、カルパッチョの近似した作品も残すようになりました。


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ベネデット・ブリオーニ(フィレンツェ、1461‐1521)の「教皇インノチェンツォ8世の紋章」(1487c)


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マルコ・バサイ—ティ(ヴェネツィア、1470c‐1530以降没)の「聖母子と聖ジョヴァンニーノ」
マルコは、ヴェネツィアで活動したギリシャまたはアルバニア出身の画家です、アルヴィーゼ・ヴィヴァリーニが師匠です。一時期、ジョヴァンニ・ベッリーニとライバル関係にありました。非常に明るい色彩を好み、ジョヴァンニ・ベッリーニとアントネッロ・ダ・メッシーナの融合折衷の画風でしたが、晩年になると次第にジョルジョーネ風に変わりました。


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ルーカス・クラナッハ・イル・ヴェッキオ(1472‐1553)の「ピエタ」


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フィレンツェ派逸名画家による「サロメ」(15世紀)


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フィレンツェ派逸名画家による「ヘロデの晩餐」(15世紀)


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フィレンツェ派逸名画家の「婦人たちを解放する聖カテリーナ」(15世紀)


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ジョヴァンニ・バッティスタ・ベルトゥッチ(ファエンツァ、1465‐1516)の「聖母子と聖ステファノと聖バルトロメオ」
ベルトゥッチは、終生ファエンツァに留まったが、不思議なことにピントゥリッキオ、ペルジーノ、ロレンツォ・コスタの影響が認められる画風だった。19世紀末まで、フィレンツェ派のビアージョ・ダントニオと混同されていました。


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ルッカの逸名画家の「フランチェスコ会修道士」(1505‐10)


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ルッカの逸名画家による「男たちを和解させる聖母」(1505‐10)


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次の展示室です。


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バルトロメオ・ディ・トッマーゾ(フォリーニョ、1400c‐1454)の「聖母戴冠の三翼祭壇画」(1445c)


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中央の「聖母戴冠」


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向かって左の「ご誕生」


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向かって右の「マギの礼拝」


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Maestro di San Verecondo(ファブリアーノで15世紀第1四半世紀活動)の「聖ステファノ」(1410‐20)


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ボッティチェッリの追随者による「聖セバスティアーノ」(15世紀)


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ヴィットーレ・クリヴェッリ(ヴェネツィア、1440c‐フェルモ、1502)の「聖母と4聖人の多翼祭壇画」
ヴィットーレは、カルロ・クリヴェッリの弟です。


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ジョヴァンニ・ディ・ピエルマッテオ(カメリーノ、1410c‐1486)の「プラートのベアート・ジョヴァンニと聖ジョルジョ」(1450‐56c)


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ジョヴァンニ・ディ・ピエルマッテオの「聖アントニオと聖キアラ」(1450‐56c)


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(つづく)