
2017年6月、モンテプルチャーノに行くことにしたのは、モンテプルチャーノ要塞でレオナルド・ダ・ヴィンチ特別展が開催予定だったからでした。
モンテプルチャーノで開催されていれば、超人気のレオナルド展は何処で開催されても何時も長蛇の列で入館するのもやっとの状態ですが、それを脱して、ゆっくりと見ることが出来るだろうとの読みです。

レオナルド展はFortezza Mediceaで開催されました。
要塞はサン・ドナート門と一体化した構造をしています。

1261年、シエナ共和国によって建設された要塞です。
シエナとフィレンツェの間で長年に渡る抗争において、この要塞は重要でしたが、その結果、要塞は何度も破壊され、その度に再建という歴史を繰り返しました。
15世紀になると、モンテプルチャーノはフィレンツェ領となり、フィレンツェの建築家アントニオ・ダ・サンガッロ・イル・ヴェッキオの設計によって拡張再建されました。

要塞の入り口
現在の要塞の姿は1885年から20世紀初頭にかけて行われた大規模修復後のものです。

現在、要塞は色々な用途に使用されてます。

かなり新しく見える外観です。

現在、アメリカ・ジョージア州のケネソー州立大学の夏季セミナーなどの学舎としても使用されているようです。(ピンとこないなあ、アメリカの大学が何でわざわざモンテプルチャーノ要塞でやるの???)

庭園

私の目論見通りでした。ゆっくりと見ることが出来ました。
実は、私が中で見ている間、他の入館者がゼロだったのです。これにはビックリでした。この特別展を東京でやったら、入館者が殺到して大変だったことでしょう。

切符売り場とブック・ショップ

展示内容は予想通りでした。

手稿とそれに描かれているアイデア図に基づいて作られた模型が展示の中心です。

でも、何処かで見たことがある・・・・・

紀元前4‐3世紀の馬像
ロレンツォ・デイ・メディチのコレクション


上の模型写真の説明板
道理で見たことがある・・・・・
何のことはない、フィレンツェのガリレオ博物館からの出張展示が中心の特別展だったのです。

日本でも展示されていたような・・・・



完成した絵画作品が極端少ないレオナルドですから、彼の特別展となると、手稿と模型になるのは仕方がありません。

絵画や彫刻の傑作は何度鑑賞してもその度に感激しますが、手稿と模型では何度見ても良いとは思わない。

独り占めで見ることが出来たのが良かった。


正直なところ、新鮮味に欠ける展示でした。


特別展自体への私の事前調査不足が露呈した入館となりました。

入館者が少ないことも納得です。

この特別展の開催中、貸し出したガリレオ博物館は何を展示していたのか、気になりました。(最近、調べたところ、ガリレオ博物館では展示が変わったようで、レオナルドのこの種の展示は常設展示から外されてます)





それにしても、この人気薄は理解できません。





楽しい時間でした。










展示はまだまだ続きます。

レオナルド展の紹介はこのくらいで終わりにしましょう。

中にワイン試飲ができる場所があります。

当日、他の展示が行われていました。

1階がレオナルド・ダ・ヴィンチ展で、2階が現代アートの特別展でした。


2階の展示室の入り口です。

この画家の作品はイマイチでした。

上と同じ画家の作品

この画家の作品が印象に残りました。

誰もいないと思いきや、画商の人がいました。

この作品を見ていたら、買わないかと言われました。€3500
単に見ているだけ、と丁重にお断りしました。

レオナルド展はやはり良かった、来た甲斐がありました。

他の入館者の姿が見えなかったのが非常に意外でした。
(おわり)