
フェラーラのVia Cisterna del Folloの先に塔のある建物に美術館があります。

塔のある建物は、Palazzo Bonacossiと呼ばれてます。
フィレンツェの貴族ディオティサルヴィ・ネローニ(フィレンツェ、1406‐ローマ、1482)は、ピエロ・ディ・メディチ(愚か者のピエロ)の忌避を受け、亡命を余儀なくされ、シチリア、ヴェネツィアに滞在した後、フェラーラにやってきました。1469年、ボルソ・デステがネローニの亡命先邸宅として建設されたのが、この建物です。

その後、建物の所有者が何度も変わりましたが、1643年、ボルソ・ボナコッシ伯爵の所有となり、1911年にフェラーラ市当局の所有になるまでの間、ボナコッシ家の邸宅でした。そのため、Palazzo Bonacossiと呼ばれるようになったのです。

2000年、フェラーラ市の古典美術管理部門がこの建物に入居した後、2005年にリミナルディ美術館がこの建物に移されました。

門
リミナルディ美術館は、ジョヴァンニ・マリア・リミナルディ枢機卿(フェラーラ、1718‐ペルージャ、1789)がローマ居住時代の個人収集したものが展示の中心ですが、他の収集家が収集した美術作品も展示されてます。

開館は、月曜~金曜の平日(月曜日だけは午前中のみ)で、毎週土曜日曜、祝日が休館です。入館料は無料です。

入館しました。

市立美術館の一つです。

アントニオ・カノーヴァ(ポッサーニョ、1757‐ヴェネツィア、1822)とレオポルド・チコニャーラ(フェラーラ、1767‐ヴェネツィア、1834)の「ローマ皇帝に扮したレオポルド・チコニャーラ像」

キャビネット

キャビネット


詳細不明

アレッサンドロ・アルガルディ(ボローニャ、1598‐ローマ、1654)の「天使」
アレッサンドロ・アルガルディは、ジャン・ロレンツォ・ベルニーニの作風と対照的な穏健な古典主義を唱えた彫刻家です。

16世紀のヴェネトの逸名彫刻家の「アポロ」

ブロンズ彫刻の数々

16世紀のヴェネトの逸名彫刻家作「ヴィーナス」

コレクションは多岐に渡りますが、ガラクタみたいなものが多いのは何故でしょうか。

18世紀に制作された複製品です。


17世紀に制作された複製彫刻
本物よりも複製品の方が好みだった?

鉱物サンプル

17‐18世紀に制作された複製彫刻


17世紀末に制作された複製彫刻

17世紀末に制作された複製彫刻


コピー彫刻の収集家って、世の中にいるんですね、恐れ入りました。


ジャン・ロレンツォ・ベルニーニの追随彫刻家作「Veritas」(18世紀)


展示室の天井

制作者情報なしの「眠る幼きキリスト」(17世紀末)

次の部屋です。

本物を収集しなかったのは何故でしょうか?

勿論、複製彫刻です。

コピー絵画の「フラ・ジローラモ・サヴォナローラの最期」(17世紀末)

複製モザイク(18世紀)

複製モザイク(18世紀)

複製モザイク(18世紀)

珍しく本物です。ジローラモ・カンパーニャ(ヴェローナ、1552‐ヴェネツィア、1625)の「ユーノー」



アントン・フォン・マロン(ウィーン、1733‐ローマ、1808)の「ジョヴァンニ・マリア・リミナルディ枢機卿の肖像」(1785‐88)

次は絵画などの展示室です。ここからリミナルディ枢機卿の収集物ではありません。

イッポリート・スカルセッラ通称スカルセッリーノ(フェラーラ、1551‐1620)に帰属する「レッジョの聖母」

セバスティアーノ・フィリッポ通称イル・バスティアニーノ(フェラーラ、1532c‐1602)の「悔悛の聖ジローラモ」(1569)

制作者情報なしの「聖母子(テラコッタ)」(15世紀末)

シジスモンド・スカルセッラ通称イル・モンディーノ(フェラーラ、1522 o 1524-1614)の「ご訪問」

ガスパーレ・ヴェントゥリーニ(フェラーラ、1576から記録‐1593没)に帰属する「聖母の誕生」

制作者情報なしの「聖母子」(17世紀)

ガスパーレ・ヴェントゥリーニに帰属する「聖母戴冠」

詳細不明

次の部屋です。

リミナルディ枢機卿の収集物ではありません。

イッポリート・スカルセッラ通称スカルセッリーノの「聖ジョヴァンニ・バッティスタの斬首」

イッポリート・スカルセッラ通称スカルセッリーノの「孤児を受け取る聖ジローラモ・エミリア―ニ」

イッポリート・スカルセッラ通称スカルセッリーノの「レッジョの聖母と聖マルゲリータと聖キアーラと聖フランチェスコ」

イッポリート・スカルセッラ通称スカルセッリーノの「死せるキリストへの哀悼」

イッポリート・スカルセッラ通称スカルセッリーノの「聖マルゲリータの殉教」(1611)

詳細不明

詳細不明

詳細不明

外に出ました。
複製美術品のオンパレードには戸惑いました。

(おわり)